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平塚でおなじみの相続の専門家がラジオで語る 改正相続法 ~ 遺産分割協議前の払戻制度の新設について ~

連日猛暑日が続く午後でした

お盆休みも終わって、8月も折り返しを過ぎました。相続まちなかステーションのある神奈川・平塚も、連日30度を超える猛暑日が続いていますが、冷たいものをついつい食べ過ぎ飲み過ぎてしまう日々を過ごしている方も多いのではないでしょうか。そんな、8月15日(木)の昼下がりにFM湘南ナパサ『ナパサタイムス☆アフタヌーン』にコーナー出演してまいりました。

 

番組の内容 改正相続法 ~ 遺産分割協議前の払戻制度の新設について ~

 

2011年7月以来、おかげさまでナパサのコーナーでお話をさせていただいて早いもので今回で98回目の出演となりました。昨年、およそ40年ぶりに相続に関する分野の法改正が行われましたが、この7月から施行される分野があることから、この時期に改正相続法について今一度検討しておきたいと考えています。

まずは、今月もテーマに関わる出題をしますので皆さんも一緒に考えていきましょう。

次の、相続や遺言に関する設問は、正しいか間違っているかを答えてください。

【設問】
先週、父が亡くなり家族だけでお葬式も済ませました。亡くなる前に入院していた病院や葬儀社への支払いを今週中にしなければなりませんが、私たち兄弟は立替払いをする余裕がなく困っていたところ、相続法が改正されて相続人であれば遺産分割前でも預貯金が払い戻せると聞きました。そこで、身分証明書を持って銀行の窓口に行けば、父の預金を全額払い戻してもらうことが出来る。

さて、設問の記述は正しいでしょうか?それとも間違っているでしょうか?

かつて、預金名義人が亡くなった場合において、各相続人から預金の解約・払戻請求があったとしても、金融機関の窓口では遺言書がない限り相続人全員の遺産分割協議が成立するまでは解約・支払の請求を拒むのが一般的でした。

しかし、相続人間での話し合いがうまくいかないことで預金を引き出すことができず、葬儀代や医療・介護サービス等の精算など火急の支払いに困る人が年々増えるようになってきました。
そこで、今回の相続法改正で、遺産分割協議成立前においても、相続人が単独で一定額までの支払いを受けられるようにしました。
もっとも、この制度は2019年の7月1日より施行されているため、まだまだ金融機関等にも周知徹底されていない部分があることに注意が必要です。また、遺産分割協議成立前に引き出しができるようになったとしても、無制限に全額を引き出さるわけではなく政令で定める金額に限定されており、また各金融機関が求める書類等の提出が必要なことは言うまでもありません。
これを前提に検討してみると、本問では先月亡くなった父の葬儀代や入院費の支払いのために金融機関に預金の払戻しを求めていますが、全額の引き出しが認められるわけではなく、また身分証明書はもちろんですが他にも金融機関が求める書類の提出が必要になると考えられます。

以上より、本問は誤りと判断できるでしょう。

【改正相続法 ~ 相続人以外の貢献に配慮する方策 ~】

昨年、およそ40年ぶりに相続分野に関する法改正が行われました。遺産分割協議の成立前に被相続人の預金等を一部払戻しを受けられる制度が創設されたことは一歩前進と言えなくもないですが、おそらく金融機関は戸籍謄本類の提出については緩和することはないと捉えており、それほど簡単に払戻しが受けられるようになるとは思えません。また、払戻しを受けた相続人は自己の金銭とはきちんと区別して支出・管理をしないと、その後に相続人同士で新たなトラブルの種にもなりかねません。
本当に一番いい方法は、被相続人となる方が元気なうちに公正証書で遺言を作成しておくことです。こうしておけば、1週間もすればすべての金融機関の預貯金を払い戻してもらうことも十分可能だからです。

 

遺産分割協議の成立前に預貯金の払戻を受けたい。いますぐまちなかステーションに相談する

 

番組出演の感想

今回のテーマは『改正相続法 ~ 遺産分割前の払戻制度の新設について ~』でしたが、私が開業した8年前と比べて一般の市民の皆さんの間で起こる相続トラブルは年々複雑化・難化してきていると感じています。ひとりでも多くの方が他人ごとと思わずに自分にも起こりうることであるという認識を持っていただくとともに、万一相続トラブルになってしまった場合には是非とも早めに私たち法律専門職に相談していただけることを願っております。

これからも、相続まちなかステーション 代表 加藤俊光は、身近な相続・遺言に関するテーマを題材にしながら、地域の皆様に役立つ情報をご提供できるよう頑張ってまいります。最後になりましたが、山田博康さん、そしてお聴きいただいたリスナーの皆様、ありがとうございました。